【本のまとめ】『100円のコーラを1000円で売る方法』は冷やしてライムを付ければOK

【まとめ】『100円のコーラを1000円で売る方法』でマーケティングの基礎を学ぶ

こんばんは、氷犬です。

『100円のコーラを1000円で売る方法』というマーケティングの本が、とても良書だったので紹介します。

価格が表示されてないですが、Kindleだと300円・文庫本だと600円くらいです。

 

内容としては、「セールスが得意だと思い込んでた女性が、上司にダメ出しを食らいまくって改善していく」というストーリーになっています。

軽い小説みたいな感じでスイスイ読めるので、堅苦しい感じが苦手な人にもおすすめです。

 

簡単に内容を解説しつつ、印象に残ったポイントをまとめました。

この記事の内容

  • 『100円のコーラを1000円で売る方法』の要約
  • 『100円のコーラを1000円で売る方法』のポイント
  • マーケティングの関連書籍【3冊紹介】

『100円のコーラを1000円で売る方法』の要約

『100円のコーラを1000円で売る方法』の要約

本の内容を軽く要約していきます。

大事なポイントについては、また後で解説しますので、さっと読み飛ばしていただければ大丈夫です。

 

※「ポイントだけ知りたいぜ」という方向けに、ポイントまでのリンクを用意しました↓

大事なポイントまで飛ぶ

1章:アメリカの鉄道会社はなぜ衰退したのか

事業の捉え方には、①製品志向と②市場志向の2種類がある。

  • 製品思考:会社の事業は、〇〇という商品を売ること
  • 市場志向:会社の事業は、お客様の生活を豊かにすること

事業をするなら、セールス目線だけでなく、全社的に長期的なビジョンを持たなければいけない。

2章:「お客さんの言いなりの商品」は売れない?

顧客のことを考えずに作った製品は売れない。

自社本位な考え方はNGだが、顧客の要望をすべて叶えてもダメ。

「顧客が気づいていない価値を提供すること」が重要。

3章:顧客の要望に100%答えても0点

顧客満足とは、顧客が感じた価値から事前期待値を引いたもの。

「顧客満足 = 顧客が感じた価値 - 事前期待値」

顧客満足度を高めるには、顧客自身が見つけていない価値を見つけること。

4章:値引きの作法

事業をするなら、価格競争をしてはいけない。

価格競争をしても、市場のトップ企業が価格決定権を持っているため、体力勝負になると絶対に勝てない。

レッドオーシャンに飛び込むのではなく、別の強みを見つけて戦うこと。

5章:キシリトールガムがヒットした理由

「バリュープロポジション=価値の提案」という考え方がある。

バリュープロポジションとは、

  1. 顧客が望んでいて、
  2. 競合他社が提供できない
  3. 自社が提供できる価値

を提案すること。

 

ほとんどの企業は、バリュープロポジション(価値の提案)ができていない。

時間とコストをかけて、他社と同じことを一生懸命自社でもやろうとしている。

他社と同じことをすると、結局は価格競争になってしまう。

6章:スキンケア商品を売り込まないエステサロン

ビジネスの結果とは、「顧客に価値を届けられた」という結果。

顧客がすべきことを提案できたら、結果が出せたということ。

7章:商品を自社で売る必要はない

製品を作っても、自社で売る必要はない。

営業や流通を他社に任せることもできる。

 

自社の製品を他社に売ってもらう・流通させてもらうには、「他社が自社の製品を売るメリット」を定時すること。

WinWinの関係を築くことが重要。

8章:100円のコーラを1000円で売る方法

製品の値引きは、短期的には製品が売れる要因になるが、長期的に見ると顧客は離れていく。

値引きをするなら、値引きをされなかった顧客が納得できる理由が必要になる。

顧客は値引きを求めるが、顧客の言いなりになることが、必ずしも正しいとは限らない。

 

製品の売り方は2種類。

  1. プロダクトセリング:顧客の値引きの要望に応えるために、徹底的にコスト削減を図る。
  2. バリューセリング:サービスなどで付加価値をつけることを徹底する。

どちらがいいかは製品にもよるので、使い分けが重要。

9章:なぜ省エネルックは失敗してクールビズは成功したのか?

物を売るためには、顧客へのアプローチに一貫性が必要になる。

顧客へのアプローチのフローチャート

  1. ターゲットを明確にする
  2. 顧客へアプローチする目的を決定
  3. アプローチの方法を設計
  4. アプローチの手段を選択
  5. 予算を設定する
  6. アプローチの手段の配分を決定する

※本の中では、アプローチ=コミュニケーションと解説していましたが、アプローチの方がしっくり来たので変えました。

10章:新商品は必ず売れない?

新商品は売れない。

新しいものが好きな人もいれば、皆が持っているものを買う人もいる。

人によって、リスクを取れるか取れないかの基準が異なる。

 

アプローチの仕方が正反対になるので、顧客のリスク許容度によって、臨機応変に対応する必要がある。

 

少し長くなりましたが、要約はこんな感じです。

『100円のコーラを1000円で売る方法』のポイント

この本の中で、特に大事だと思ったポイントをまとめましたm(_ _)m

ブロガーやフリーランスにも共通することが多いと思うので、例えつつまとめます。

市場志向と製品思考

「製品をどのように売るか」という考え方は大事ですが、「売ること」に固執すると、長期的に見て顧客は離れていきます。

たとえば、「ブログでお金を稼ぐ」と宣言するのはいいですが、お金だけを求め続けると「なんだこの人は」と人が離れていく原因になりますよね。

事業をするのであれば、目先の利益だけでなく、長期的なビジョンが大事です。

 

ブログでたとえるなら、「読者を意識すること」ですね。

よく言われることですが、まず他人にギブすることで、自分に還ってくるという感じ。

顧客満足=顧客が感じた価値ー事前期待値

「買ってみたら思ってたよりよかった!」という気持ちは、「顧客満足度が高い状態」になると思います。

ざっくり言うと、「顧客が予想できなかったこと」と「予想できたこと」の差額、満足度の高さに繋がるという感じですね。

 

一言でいうならサプライズ。

バリュープロポジション(価値の提案)

ある製品を売るときに、競合他社がいたとして、同じ戦略で戦うと最終的には価格競争になってしまいます。

価格競争になると、体力が多い方が勝つので、戦いを挑んだ方が基本的には負けます。

同じことをしても消耗するだけなので、「他社にはできないけど、自社ができること」を顧客に提案することが大事ですね。

 

この考え方を「バリュープロポジション」=価値の提案といいます。

大事なのは、あくまでも「顧客が望んでいること」を提案することです。

「自社ができること」から考えても、独りよがりになるだけなので注意。

プロダクトセリング・バリューセリング

  • プロダクトセリング:顧客の要望に応えるため、製品の価格を下げて、コスト削減を測ること。
  • バリューセリング:価格以外のサービスを充実させ、製品に付加価値をつけること

どちらを選ぶかは時と場合によるので、「売るモノによって最適な方法を選びましょう」ということですね。

 

ただ、コスト削減は体力勝負になるので、規模の小さい事業をするときは、「いかに付加価値をつけられるか」の視点で考えた方がいいかなと思います。

特にフリーランスは仕事欲しさに、安く仕事を受けがちですが、付加価値をつけることで受注単価を上げられるはずです。

ターゲットの明確化

適当に広告を売っても、「求めている層」に届かなければ、製品は売れません。

たとえば、化粧品を40代の男性にセールスしても売れるわけはないですよね。

 

求めていない層に届けたところで広告費がムダになるだけなので、しっかりターゲットを決めて、狙い撃ちすることが大事です。

ブログの記事なら、「ペルソナの設定」になるかなと思います。

「自分が持っているものは誰に届けられるか」を考えるのが大事ですね。

ペルソナは過去の自分

個人的にこの本で一番感動したのは、あとがきで「この本が過去の自分に向けて書いた」と解説されていたことです。

ブログも「3年前の自分に向けて書こう」と言われますが、考え方は同じだなと思いました。

過去の自分に向けて書くことで、書くべきことが明確になり、誰にとってもわかりやすくなるんですね。

 

初めから終わりまで、ポイントがわかりやすく整理された本でした。超良書です。

※Kindleだと300円・文庫本だと600円くらいです。

マーケティングの関連書籍【3冊紹介】

過去に読んだことのある、マーケティングに関係する本を3冊ほど紹介します。

マーケット感覚を身につけよう 「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法

社会派ブロガー、ちきりんの本です。

資格とか学歴などの形式的なものより、「世間は何を求めているのか?」「人材が足りていない業界はどこか?」など、社会の本質がわかりやすく解説されています。

他のちきりんの本は読みにくかったけど、この本は読みやすくておもしろかったです。おすすめ。

伝わっているか? 宣伝会議

マーケティングというか、キャッチコピーの本なんですが、「ユーザー目線とは何か」に触れている本です。

マーケティングでは、「顧客志向」=ユーザー目線を考えるのが大事なので、別の切り口から学習できるかなと思います。

悩んでる人とイルカの対話形式なので、堅苦しくないのも〇。

沈黙のWebマーケティング −Webマーケッター ボーンの逆襲

「Webマーケティングの知識を駆使して、伸び悩んだWebサイトを改善していく」というストーリーのマンガ形式の本です。

マーケティングの中でも、特にWebに関する内容がわかりやすく学べるかなと思います。

 

こちらは同じシリーズのライティング本ですが、とてもわかりやすかったです。少し高いですが、良書です。

マーケティングの知識は何にでも役に立ちます

最近は好きでWebマーケティングを学んでいるんですが、「相手の立場になって考える」という考え方は何にでも応用できるなと感じます。

ブログを書くとか、プログラミングを学習するとか、つい「手段」に固執しがちですが、目的は「人に価値を届けること」です。

この考え方ができれば、転職・ブログ・恋愛などに活かせるかなと思います。

 

インターネットだと断片的にしか学べないので、ぜひ本を買って体型的に学んでいきましょうd(^_^o)

 

なお、Kindleだと紙の本に比べて安く買えるので、長い目で見ればお得かなと思います。

僕はホワイトのマンガ版を愛用しています。1年ぐらい使いましたが、おすすめです。