仮想通貨の少額決済は課税されなくなる?少額決済の非課税化について解説します。

こんにちは、税務職員の氷犬です!

ツイッターを見ていたらこんなツイートがありましたのでご紹介します。

 

ツイートの要約

仮想通貨を決済手段として使った時には

  • 利益の一定額までは税金をかけない
  • または、利益に対する税率は一律にする(例:20%)

 

俗に「仮想通貨の少額決済の非課税化」と呼ぶことが多いですね。

今の日本の税制だと、仮想通貨を売った時の価格が買った時の価格よりも高ければ、その差額に税金がかかるという制度になっています。

 

  • 売った時の価格 > 買った時の価格 ⇒ 利益が出るので税金がかかる
  • 売った時の価格 < 買った時の価格 ⇒ 損失が発生する

 

現状、この仮想通貨の売り買いについては1年間分を集計して確定申告をする必要があります。

「通貨」と呼んでるのでわかりにくいですが、要は「モノを安く仕入れて高く売ったら税金がかかる」ってだけですね。

そのモノが一応(?)買い物にも使えるのでややこしいことになっています。

仮想通貨で発生した利益に対してかかる税金も最大55%(所得税45% + 住民税10%)で「高すぎる!」という声もチラホラ。

そこで、国に対して「仮想通貨の税制をなんとかしてくれ」ということで、次の3つがよく話題に上がります。

  1. 仮想通貨の少額決済の非課税化
  2. 仮想通貨を総合課税から分離課税へ
  3. 仮想通貨同士にかかる税金の繰延べ

詳しくは省略しますが、この記事では「①仮想通貨の少額決済の非課税化って何?」ということを説明します。

-スポンサードサーチ

仮想通貨の少額決済の非課税化って何?

現状、仮想通貨を使ってモノを買うと、その時点で利益が出ていれば所得税がかかる制度になっています。

 

年に1,2回であれば「ちょっと面倒だけどなんとかなるか」で済むんですが、これが年に数百回あったら計算がすごくめんどくさいですよね。

わざわざ200円程度のコーヒーを買うのに、税金を計算する手間がかかるのは割に合わない。

つまり、「わざわざモノを買うのに税金の計算しなきゃいけないのか…」⇒「なら、仮想通貨使わなくてよくない?」ってことで、せっかく決済手段として使えるのに使わない人が増えます。

何のための技術なんだろう、という感じです。

 

そこで、「仮想通貨の少額決済の非課税化」の登場です。

 

少額決済の非課税化とはどういうことなんでしょうか?

 

例えば、「1回につき10万円までの少額な決済であれば税金がかかりません」という税金の制度を作ります。

日頃の買い物で1回あたりの支払いが10万円を超えることなんてそうないですから、「それなら仮想通貨を使ってもいいかな~」という人が増えるわけです。

これを「仮想通貨の少額決済の非課税化」と呼んでいるわけですね。

 

仮想通貨の少額決済の非課税化とは?

「1回あたり10万円までの支払いであれば税金はかかりません」という制度を作ること。

税金の計算の手間が減るので、仮想通貨を使って支払いをする人が増えるとされています。

 

「少額決済の非課税化」には大きな問題点がある

 

仮想通貨での決済を促す仕組みとして期待されている「少額決済の非課税化」ですが、実は大きな問題点があります。

 

例えば、「1回10万円までの決済であれば税金がかかりません」という制度。

これぐらい単純な制度を作ってしまうと、「税金逃れ」に使われてしまいます。

 

仮想通貨を安い時に買った人達は今売ってしまうとかなりの税金がかかります。

仮想通貨の中には10倍,20倍になっているものが珍しくないですからね。

「どれだけ利益が出ていても10万円までだったら課税されない」、そんな制度があれば10万円までの決済を繰り返すことで利益にかかる税金をゼロにできます。

 

税金は利益が出ている人から多く払ってもらうシステムになっているので、税金をゼロにするような制度があると税金の原則から外れてしまうことになります。

 

「仮想通貨の少額決済の非課税化」を税金を逃れられないような制度にするためにはどうしたらよいのでしょうか?

  1. 1年間の非課税額の上限を決める
  2. 支払い1回あたりの上限を決める
  3. 買うモノによって課税・非課税を分ける

など、条件を付けると「税金逃れ」を抑えることができます。

 

ただ、条件が付くのはとにかくめんどくさいんですよね。

「なら、どうしたらいいか?」、解決策をじっくり考えなければなりません。

 

「少額決済の非課税化」の問題点

税金逃れに使われるため、条件を細かく設定する必要があり、手間がかかる。

 

しかし、「少額決済の非課税化」は根本的な解決策にはなりません。

なぜなら、仮想通貨の価格が日本円に対して上下する限り、利益や損失が発生することが避けられないからです。

これは税制云々ではなく、仮想通貨の性質がそもそも既存の仕組みからかけ離れているから起こる問題です。

 

つまり、仮想通貨と既存の税制の間には相容れない大きな溝があるのです。

 

-スポンサードサーチ

仮想通貨決済を普及させるための方法を考える

 

僕はそもそも仮想通貨が決済に使われない原因が税金の制度にあるとは思っていません。

そもそも仮想通貨には次の問題があります。

  1. 価格の乱高下が激しい(ボラティリティが高い)
  2. そもそも法定通貨ではない
  3. 決済手段として使いにくい

この3つの問題を解決しない限り、決済手段として普及させるのは難しいです。

 

「そもそも決済に使うメリットがあるのか?」というクエスチョンもあります。

今ある問題に対して「明確な」解決策・答えを提示できない限り、税制改革を望むのは早いと言えるでしょう。

 

使いやすいアプリケーションを開発するのはどうだろう?

 

先ほど仮想通貨と既存の税制の間には溝があると言いましたが、その溝を埋めるようなアプリケーションを作るのはどうでしょうか?

  1. 自動で取得価額・売却価額を把握して、利益の計算をしてくれる
  2. QRコードをかざすだけで決済ができる
  3. 導入のコストが低い

クレジットカードや中国のアリペイのように手軽に決済ができるアプリケーションやシステムがあれば、爆発的な普及するはずです。

 

普及させることができないのは税制云々というよりは、ただ単に「使い勝手が悪いから」に尽きるのではないでしょうか。

 

僕もわざわざ仮想通貨で決済しようなんて考えないですし、黎明期中の黎明期にある今は技術の開発を進めることが結果として普及の近道になる気がしています。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA