【書評】『GoogleAdSenseマネタイズの教科書』が良書すぎたのでレビュー

こんばんは、氷犬です。
『Google Adsense マネタイズの教科書』があまりにも良書すぎたので、概要とポイントをまとめました。
メイン著者はサイト運営歴10年の、のんくらさん(@matari39)。Twitterでは、のんくら本と呼ばれています。
なお、2018年11月現在だと、Amazonに在庫はなく、Kindleも作られていないので、いくつか書店を回って探した方がいいですね。
Google Adsenseで収益化するサイトを作るために必要な、「テーマ選び」から「サイトの構築方法」、「心構え」について書かれた良書でした。
ブログ・サイト運営初心者には少し難しい説明も多いかもしれませんが、必読の本だと思います。
簡単に内容を解説しつつ、個人的に気になったポイントも合わせてまとめました。
- 『GoogleAdSenseマネタイズの教科書』の要約
- 『GoogleAdSenseマネタイズの教科書』のポイント
- ブログ運営の参考サイトと書籍の紹介
※かなり長くなってしまいましたので(5,000文字)、時間のある時に流し読みしてもらうのがいいかなと思いますm(_ _)m
『GoogleAdSenseマネタイズの教科書』の要約
『GoogleAdSenseマネタイズの教科書』の目次は、以下のとおりです。
- 長期間アクセスが集まり続ける「テーマ」の選び方
- アクセス数を安定させる「SEO戦略」
- 読者にも検索エンジンにも好まれる「サイト構築法」
- 稼ぎ続けるための「Adsense」の運用方法
- 「オーソリティーサイト」になって信頼と権威を積み重ねよう
- 10年先も安定して稼ぐために
まずは主観を入れず、あくまでも本に書いてあることだけをまとめましたm(_ _)m
箇条書き⇒簡単な説明の順です。
①長期間アクセスが集まり続ける「テーマ」の選び方
- 収益を上げるより維持する方が難しい
- Google検索エンジンのアルゴリズム改善により、量だけで勝負できる時代は終わり、質が重要視される時代に
- 質が重要視される時代では、リソースの少ない個人でも大手に勝てる可能性がある
- 安定して稼ぐには、時代によって価値観が変化しないテーマを選ぶこと
- AdSenseで稼ぐなら、広告をクリックしやすい層がいるテーマ
- ライバルが少なく、稼げるテーマを選ぶこと
- テーマ選びには、事前の市場調査を入念に行うこと
AdSenseで稼ぐためには、10年先でも残っているであろうテーマを選ぶことが大事とのことです。要するに「市場が大きいところを狙え」ということですね。
ニッチな市場はライバルが少ないかもしれませんが、そもそも人がいないので、大きく稼ぐには不向き。
「市場が大きい」かつ「ライバルが少ない」ところを狙うことが重要です。
②アクセス数を安定させる「SEO戦略」
- 検索ユーザーだけに頼っていると、アクセスはいつまでもたっても安定しない
- 収益を安定化させるためにはリピーターを増やすこと
- ロングテールキーワードは狙うものでなく、結果的にGoogleが拾うものなので、あえて狙うのは非効率
- ビッグキーワードを狙って記事を書くこと
- Googleではなくユーザーに向かってコンテンツを作る
- ファーストビューに要約を入れることで即離脱を防ぐ
- 記事を読んだユーザーが行動する=セッションを切ることが理想
Webサイトの記事は、検索してきたユーザーが求める情報を与え、行動させるものであることが理想です。ここでいう、「ユーザーの行動」とはセッションを切ることですね。
もし、ユーザーが記事の情報に満足せず、検索結果に戻ってしまったら、その記事は「ユーザーが満足する情報を与えられなかった」ということです。
AdSense主体のサイトであれば、「ユーザーが広告をクリックすること」が具体的な行動になります。
③読者にも検索エンジンにも好まれる「サイト構築法」
- サイトには良質なコンテンツを入れる必要がある
- Webサイトに必要なのは「情報の信ぴょう性」「情報の信用性」「サイトの専門性」「サイトの網羅性」
- サイトの表示速度は重要(特にファーストビュー)
- 長文記事は目次をつけて、情報の在りかを伝える
- ユーザーが情報を探しやすくするために、まとめページ・カテゴリーページを作る
- ユーザーの導線は「まとめ記事⇒個別記事⇒AdSense広告から離脱」
- サイト内の見出しやレイアウトには、共通のルールを作る
3章は、具体的なサイトの構築方法やユーザーに行動を促すための設計について。
どうしてもWebサイトは新しい記事ばかりが目について、古い記事は埋もれがちです。古い記事ほどユーザーは探しにくくなります。
ユーザーが記事を探しやすくするためには、まとめ記事を作り、そこから個別記事へのリンクを貼ること。そして、個別記事で満足したユーザーを、AdSense広告から離脱させるような導線づくりが大事です。
まとめ記事はSEO的にも強いので、あらかじめまとめ記事を設計しておいて、個別記事を作成していくようなイメージ。
④稼ぎ続けるための「Adsense」の運用方法
4章は、インターネット広告の市場動向から、AdSense広告の解説・運用方法についてです。
具体的な運用方法が多く、解説するのには不向きなので、すみませんがこの記事では省略しますm(_ _)m
なお、AdSense広告については、はたさんの記事がとても参考になります。
>>【雑記ブログでアドセンス月30万】おすすめの広告配置と設定を大公開
⑤「オーソリティーサイト」になって信頼と権威を積み重ねよう
- 現代はオーソリティー(信頼できる)サイトを求められている
- Webサイトの理想は、「〇〇といえばこのサイト」のポジションを取ること
- 欲張らずに、テーマはひとつに絞る
- 検索で訪問したユーザーは能動的であり、必要な情報がないと満足しない
- 安定したアクセスを集めるにはストック(資産)記事を増やす
- ストック記事は溢れている可能性があるので、フロー記事も適宜入れる
- 優れた情報サイトは、「広さ」「深さ」「早さ」を満たす
- 競合に勝つためには、ランチェスター戦略を意識する
- Webは勝者総取りの世界なので、小さな一番を積み上げていくこと
2018年8月にGoogleコアアップデートという、Google検索エンジンの大きなアルゴリズム変動がありました。
※Googleコアアップデートについては、マナブさんの記事がとてもわかりやすいです。
>>Googleのコアアルゴリズムアップデートとは【AI時代のSEO戦略】
現在は、不確かな情報でユーザーが不利益を被らないよう、「信頼できるサイト」が強く求められています。
「〇〇といえばこのサイト」というポジションを取れると、リピーターが増え、アクセスと収益が安定的に伸ばしやすくなります。
ポジションを取るには、とにかく1位になることが重要なので、欲張らずにひとつのテーマに絞って記事を書くことですね。
⑥10年先も安定して稼ぐために
- 1つの稼げるサイトに固執するのはリスクが高い
- 同ジャンル・別ドメインで複数のサイトを作るとよい
- AdSenseの最大の敵は一喜一憂する自分
- お金稼ぎを目標にすると、サイトの方向性を失う
- 目先の数字を目標にしない他人と比較しない
- 常にアンテナを立てて情報を収集する
最後はサイトを運営するにあたってのスタンスというか、気の持ち方ですね。
AdSenseがメインのサイトはとにかくアクセスが収益に繋がるので、とにかくユーザーのためのコンテンツを作る必要があります。
とはいえ、どうしても収益のことが気になると方向性がブレるし、稼げないとそのメンタルが文章に出ます。他人と比較すると消耗するので、とにかくコツコツやることが大事ですね。
『GoogleAdSenseマネタイズの教科書』のポイント
ここからは主観を交えつつ、特に気になったポイントをいくつかまとめてみたいと思います。
質が重要視される時代では、リソースの少ない個人でも大手に勝てる可能性がある
たしかに検索結果を眺めていると、「この結果なら上位を狙えるかも」と思うことがよくあります。
大手の書いた記事でも正直わかりにくいという記事も多いですし、結局は「どれだけユーザーに寄り添えるかが大事」だと感じています。
要するに時間がないは言い訳にならないということですね。がんばりましょうm(_ _)m
ロングテールキーワードは狙うものでなく、結果的にGoogleが拾うものなので、あえて狙うのは非効率
「キーワード選定して記事を書く」とはいいつつも、Google Search Consoleを見ると、自分の意図していないキーワードで流入していることがありますよね。だから、あえてロングテールを狙う必要はないとのことでした。
ただ、個人的にはある程度ロングテールは攻めていく必要があるかなと思っています。
これについては、マナブさんの以下の記事がとても参考になります。
>>キーワードプランナーの検索ボリュームを鵜呑みにしてはいけない理由
ユーザーの導線は「まとめ記事⇒個別記事⇒AdSense広告から離脱」
この導線の作り方は、特に意識した方がいいと思いました。
個人的な経験からいうと、まとめ記事はTwitterでも反応がいいです。たとえば、プログラミングの学習方法まとめなど。
まとめ記事を作る前提で個別記事を書いていくと、方向性にも迷いにくいので、大変ですがまとめ記事の重要性は意識しておきましょう。
Webサイトの理想は、「〇〇といえばこのサイト」のポジションを取ること
先日、ferretの編集長が講師のセミナーに行ったのですが、まったく同じことを説明されていました。
個人として・1サイトとしてのブランディングですね。
正直、雑記ブログはこの「〇〇といえば」の要素がかなり弱い気がしており、適当に記事を書くのは微妙かなと思います。
とはいえ、ひとつのジャンルでブログを運営するのは大変なので、複数ジャンルの「雑誌ブログ」を目指すのがおすすめです。
雑誌ブログについては、クロネさんのブログがとても参考になりますので、ぜひ一読を。
>>ブログ初心者が100記事まで書き続けるための10段階講座
お金稼ぎを目標にすると、サイトの方向性を失う
マーケティング全般にいえることですが、お金だけを目的にすると信頼を失って、結果的に稼げなくなってしまうのかなと思います。
あと、お金だけが目的だとメンタルが上下しますし、メンタルの不調は読者にも伝わります。
サイト運営は目先の目標だけでなく、理念を持って運営するのが長く続けるコツですね。
GoogleAdSenseは良書なので、必ず読むべきです
かなり長くなりましたが、まだ説明し足りないくらい、サイト運営のエッセンスが詰まった良書でした。
価格は2,000円と、それなりにしますが、必ず買ってよむべき本です。
Kindleがなくて紙の本しかないのがネックですが、手元に一冊置いておくのがおすすめですm(_ _)m
ブログ運営の参考サイトと書籍の紹介
他にも、ブログ運営の参考になるサイトと書籍を3つ紹介したいと思います。
個人的には、全部必読です。読んで損はしませんm(_ _)m
①manablog
僕のブログの運営方法は、すべてmanablogを参考にしているといっても過言ではないです。たぶん、なんとなく文体も似ていると思います…笑
ブログ運営とSEOの基礎が、以下の記事にすべて詰まっているので、まずは2回ぐらい通し読みして、あとから何度も読み返すのがおすすめです。
>>SEO対策の完全マップ【入門・基礎・中級・上級:16記事で解説】
②稼ぐ技術
小さな個人が大手に勝つための戦略がランチェスター戦略です。要するに、「ユーザーに寄り添って狭い市場で戦っていこう」というものですね。
この本ではランチェスター戦略の具体例がわかりやすく載っているので、個人で戦っていくならぜひ読んでおきましょう。
③デジタル時代の基礎知識『ブランディング』 「顧客体験」で差がつく時代の新しいルール
「〇〇といえばこのサイト」を目指すことは、つまり「ブランディングする」ということです。
とはいえ、ブランディングと一言でいってもよくわからないと思います。
そこで、ブランディングの定義や方法を理解しておくために、この本を読んでおくのがおすすめ。ブログ運営の参考になるはずです。
とにかくユーザーに寄り添って記事を書くことが大事
結局のところ、本質は「どれだけユーザーに寄り添えるか」なので、目先の数字に一喜一憂せずに記事を書くだけですね。
とにかくユーザーにとって良い記事を書けるよう、今日もがんばりましょうm(_ _)m
あと、ユーザー目線に立つ=マーケティング思考なので、マーケティングの本も積極的に読むのがおすすめです。
【本のまとめ】『100円のコーラを1000円で売る方法』は冷やしてライムを付ければOK