平成30年分の所得税法改正のポイント。給与所得控除と基礎控除

「平成30年分の所得税の改正のあらまし」が国税庁のホームページに掲載されました。

こちらから確認できます。

平成32年分の所得税から適用されるため、申告する時期としては平成33年の2月16日から3月15日の分ですね。

今回の改正で大きなものは3つ。

  1. 給与所得控除の額が10万円引き下げ
  2. 基礎控除の額が10万円引き上げ
  3. 青色申告特別控除額の65万円の要件が追加

「高所得者層への増税」と「電子申告(e-tax)の推進」が主な内容となっています。

平成30年分の所得税法改正のポイント

給与所得控除の引き下げ

給与所得控除とは?
サラリーマンは実額で経費を収入から差し引くことができません。

その代わり、受け取った給与の額に応じて、自動的に経費となる額を計算し、収入から差し引く「給与所得控除」という制度があります。

言い換えると、サラリーマンの概算経費の制度ですね。

平成32年分以降の所得税の計算において、サラリーマンが受け取る給与の額から差し引かれる「給与所得控除の額」が10万円引き下げられることになりました。

また、上限が従来の220万円から190万円と引き下げられ、結果として「高所得者層への増税」になりました。

(給与所得控除が減る⇒所得が増える⇒税金が増える)

 

低所得・中所得者層においては、基礎控除額が10万円増えるため、税金の額が増えたり減ったりすることはありません。

(給与所得控除がマイナス10万円、基礎控除額がプラス10万円⇒結果としてプラスマイナスゼロとなるため)

 

(平成31年までの給与所得控除)

(平成32年以降の給与所得控除)

 

①平成31年までと、②平成32年以降の給与所得控除の比較です。

基礎控除額の引き上げ+高所得者層へは引き下げ

これまで38万円固定だった基礎控除額は32年分以降、48万円に引き上げられます。

一方で、所得が2,400万円を超える高所得者層については段階的に引き下げられることになりました。

先ほどの給与所得控除の10万円引き下げと合わせると、

  • 低所得・中所得者層には税額に影響なし
  • 高所得者層は最大で68万円の課税される所得の増加

という結果になりました。

 

また、基礎控除の額が10万円引き上げられることによって、フリーランスや個人事業者など、給与以外の所得を得ている人は単純に課税される所得の額が10万円減ることになります。

つまり、個人事業者は「所得の10万円分が減税」されます。

これはなかなか大きい改正だと思います。

 

青色申告特別控除の65万円の要件が追加

青色申告特別控除とは?
フリーランスなどの個人事業者は、日々の売上や経費について帳簿として記録を残しておく必要があります。

正規の簿記の原則⇒いわゆる複式簿記によって、帳簿へ記録しておくと、所得から最大で65万円を差し引くことができます。

つまり、しっかりと帳簿に記録しておけば、手間がかかる代わりに税金が減ります。

フリーランスなどの個人事業者は、青色申告の届け出を出し、正規の簿記の原則にそって帳簿をつけていれば、所得から65万円を差し引くことのできる「青色申告特別控除」が適用されます。

◆フリーランスの開業手続きについてはこちら

 

これまでは申告書の提出方法(書面・e-tax)による違いはありませんでした。

しかし、平成32年分以降は以下のいずれかの要件を満たしていないと、青色申告特別控除の額が55万円になります。
(どちらかを満たしていればOKです)

  • 帳簿を電子データで保存していること
  • 確定申告書を提出期限までにe-taxで提出すること

要するに「電子申告を推進」するような形に改正されました。

 

今まで手書きで申告書を作成していた個人事業者の方は32年までに帳簿を電子化する必要がありますね。

いずれマイナンバーカードがあれば簡単にe-tax申告できるようになるので、マイナンバーカードを申請しておくとよさそうです。

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平成30年分の所得税法改正のまとめ

 

! POINT !

  • 低所得・中所得者層のサラリーマンには影響なし
  • 高所得者層のサラリーマンは増税に
  • フリーランス・個人事業者は減税。「申告の電子化」を進めよう
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