「フォロワー増やしても仕方ない」論にWebマーケティングの美学を見た話

こんばんは、氷犬です。
僕は1ブロガーとして、常日頃からブログ界隈を見ているのですが、2019年1月現在、「インフルエンサー」という言葉がすごく流行ってきたように感じます。
現にTwitterでは、「フォロワーを増やしてインフルエンサーになろう」というムーブメントが起きていて、とても興味深いです。
そこで、この記事では、「インフルエンサーになろう」というテーマについて、Webマーケティングの話も絡めつつ、まとめてみたいと思います。
結論からいうと、僕はこのインフルエンサー問題に「マーケティングの美学」を感じました。ただ、「どういうこと?」という感じだと思うので、できるだけわかりやすく解説していきます。
- 「インフルエンサーになろう」というムーブメントの解説
- 「ただ、Twitterのフォロワーを増やしても意味がない」というスタンス
- 「フォロワー増やしても仕方ない」論にWebマーケティングの作法を見た話
なんか目次だけだと、少しわかりにくいですが、順番に読み進めてもらえればわかると思います。ぜひお付き合いくださいm(_ _)m
「インフルエンサーになろう」というムーブメントの解説
インフルエンサーとは、直訳すると「影響を与える人」という意味です。ざっくりいうと、「Twitterのフォロワーが多い人」。フォロワーの数は、数千から1万~くらいですね。
インフルエンサーの発信している内容としては、「会社員を辞めてフリーランスになろう」「インターネットで稼ごう」というものが多いかなと思います。
そして、2019年1月現在では、「インターネットで稼ぐためにまずはTwitterのフォロワーを増やそう」的なムーブメントが起きています。実際この1年でフォロワー数が爆発的に伸びている人がたくさんいます。一種のブームですね。
Twitterのフォロワーの増やし方
フォロワーを増やすためには、「フォロワーを増やすためのツイート」をする必要があります。
眺めていて、なんとなく反応が多いなと思ったツイートの特徴は以下のとおり。
- 意識高めの内容
例:会社にしがみついてたら生き残れないからスキルアップすべし - 弱者に寄り添う
例:今が辛いのは、自分のせいではない - とにかく改行する
例:1文ごとに一行空白を入れる
言い方の良し悪しはともかく、内容はわりとまともだと思います。
フリーランスになるかどうかはともかく、「自らスキルアップして環境を変えていこう」というのはとても大事な考え方ですよね。
結果、同じように意識高めのツイートをする人が増えた
インフルエンサーのツイートはキラキラして見えますし、日々の仕事に疲れた人にとっては、勇気がもらえるような内容になっています。
あと、「フォロワー1,000人!」とか、「会社に縛られたくないから、新卒フリーランスになる!」という目標を掲げる人も多い印象です。それ自体は全然いいと思います。
そして、フォロワー至上主義のような雰囲気に
意識を高く持つのは良いことですが、一方で「フォロワーの多いインフルエンサーに憧れる」⇒「フォロワーを増やしたいという人が増える」という図式で、Twitterのタイムラインは志が高めの似たようなツイートで溢れるようになりました。
あと、「フォロワーを増やしたいならインフルエンサーに絡むべし」というテクニックが広まって、インフルエンサーにリプライを送ったり、引用RTで同調するなどの流れができていますね。
要するに、フォロワーを増やすためにツイートは志高く、かつ、インフルエンサーに絡んでいく的な感じです。
結果、「この人はなんかすごそう」と思った人がフォローするので、フォロワーは増えます。
※繰り返しますが、僕は全然いいと思います。
「ただ、Twitterのフォロワーを増やしても意味がない」というスタンス
そんな感じで、2019年1月現在は「インフルエンサーになろう」ムーブメントが活発なわけですが、正直ずっとそんなタイムラインを見てると疲れますよね。見たくなくても、RTとか「いいね」で流れてきますからね。
志高めのツイートが溢れるタイムラインの一方で、その「インフルエンサーになろう」ムーブメントに対しては、以下のような意見が日々飛び交っています。
- ただ闇雲にフォロワーを増やしても意味ない派
実績もないのに、小手先のテクニックでフォロワーを増やすのは無意味。
フォロワーは増やすものではなくて、実績に賛同してくれた人がフォロワーになってくれる。 - フォロワーも人なのに、数でみるのは失礼派
フォロワーフォロワーというが、ただの数字ではなく、向こう側には人がいる。
稼ぐためだけにフォロワーを増やすのは、人に対して失礼。 - とりあえずフォロワーを増やす試みはアリ派(肯定派)
フォロワーはTOEICの点数みたいなもの。とりあえず増やす試みはしてみてもいいと思う。何事も挑戦。
どれも一理あるなと思います。僕はどれも否定しないです。全部わかります。
そもそもフォロワーを増やしてどうするのかという問題
ただ、「フォロワーを増やした結果、何がしたいか」はよく考えるべきかなと思います。
極端な話ですが、たとえば、フォロワーを増やしたい人の中には「noteで荒稼ぎしたい」みたいな人もいるんですよね。実際にそう言ってる人を見たことがあります。
要するに、「お金を稼ぐためだけにフォロワーを増やすのはどうなのか」という問題ですね。
お金稼ぎの欲が透けてみえる「良いコンテンツを売りたいから、フォロワーを増やす」であればいいんでしょうか。「いや、でも良いコンテンツを出していたら、自然にフォロワーは増えるのでは…」みたいな。
「フォロワーを増やしたあとのビジョンが明確でない」「なのに、改行多めのツイートが多くてうんざり」というのが、もやもやしている人の思いかなと。
「フォロワーの数が多い」という錯覚資産
あと、「フォロワーが多い=すごい」みたいな印象もありますね。錯覚資産とでもいうんでしょうか。
しかし、フォロワーとは実績をもとに適切な発信をしていった結果増えるものであり、実績なき発信ではフォロワーは増えません。もちろん、賛同する人もいるとは思いますが、一方では煙たがられます。
個人的な意見ですが、小手先のテクニックに頼るのは出会いの幅を狭めるので、あまり得策ではないような気がします。
「フォロワー増やしてどうなるか」問題についてのまとめ
- フォロワーはただ増やしても意味がない
- フォロワーとは、実績に応じて付いてくるもの
- ただフォロワーを増やしたいという発言は、お金稼ぎがしたいだけにみえる
要するに、「フォロワーを増やすなら、まずは実績を作り、そのノウハウをコツコツ発信しましょう」ということですね。
僕もそうですけど、実績がそんなにない人が、小手先だけで意識高めの発信しても煙たがられるだけなので、まずは実績を積むのが良いかなと思います。
ちょうど似たような感じの記事を書いていますので、参考にどうぞ。
>>20代のためのブログ運営戦略を考えたので公開する【迷走は終わり】
「フォロワー増やしても仕方ない」論にWebマーケティングの作法を見た話
だいぶ長くなりましたが、最後に「Webマーケティングの美学」の話です。
今なら、note・オンラインサロン・アフィリエイト、フォロワーにお金を使ってもらって稼ぐ方法はいろいろありますし、フォロワーの数を増やせばお金は稼げます(イヤな言い方ですみません…)。
一応言っておくと、「お金を稼ぐ=悪」ではないです。商売はモノ・サービスを提供して、対価をもらう、そういうものなのでお金稼ぎは全然OKです。
ただし、稼ぎ方にも作法の良し悪しというか、一種の美学はあるかなと思います。そこで、以下では、Webマーケティングの美学について、その仕組みに触れつつ解説します。
Webマーケティングの仕組み
Webマーケティングの仕組みは、大きく分けて「集客」と「営業」の2つです。
要するに、「人を集めて、その人にモノを売る」という流れ。
こんな数式で表したりします。
※1 インプレッション:直訳で露出。ブログならPV、Twitterならフォロワーの数です。
※2 CTR:クリック率。商品に興味を持った人数の割合。
※3 CVR:コンバージョン率。商品を購入・申し込みした人数の割合。
Webマーケティングにおいて、結果をあげるなら、インプレッション・CTR・CVRのどれかをあげる必要があるわけですね。
「フォロワーを増やすこと」とWebマーケティングの作法
Twitterなら、単にフォロワー(インプレッション)を増やせば、結果の数字はアップします。元の数字が大きくなれば、結果も自然に大きくなりますよね。
「フォロワーを闇雲に増やすくらいなら、本当に良い商品を作って、欲しい人に向けて届ける」方がいくらかいい感じに見えます。たとえるなら、弓で真ん中をストンと射る感じ。
インプレッションを上げすぎると、本来は必要としていない人にまで、商品を売ってしまう可能性がある。これが、「インフルエンサーになろう」というテーマにある問題かなと思います。
これはTwitterに限らず、マーケティングという技術が抱える課題なんですけどね。一種の美学。
ただ、コンテンツの良し悪しはインプレッションとは関係ない
「闇雲にインプレッションを増やすのは良くない」というのはわかるけど、インプレッションの多少はコンテンツの質と反比例するかというとそうではないと思う????
良いものは良いし、悪いものは悪いというだけの話で、露出の手段は関係ない気がする
— 氷犬☃️ (@icedog_410) 2019年1月8日
上のツイートで述べたとおりなんですが、「フォロワーが多ければ、低品質なコンテンツを売ってもいい」わけではないですよね。
一方で、「フォロワーの数を求める人は、低品質なコンテンツを売りたい」わけでもないと思います(そういう人もいるかもしれませんが)。
ただ、結果として「インフルエンサーになりたがる人は、低品質なコンテンツを売ってサクッと稼ごうとしている」風に見えてしまうんですよね。
「無暗にフォロワーフォロワーというのは美しくない」、そういう価値観を持っている人がいるのは事実です。
Webマーケティングの美学と倫理観
とりとめのない感じで書いてしまったので、ざっくりとまとめます。
結局は「ビジネスをするなら、良いモノを作って売ろう」ということです。
たぶん、「フォロワーの数ばかりを追い求めてる人にはそういう姿勢が感じられない」のが、なんとなく界隈に漂っているモヤモヤ感の原因です。
どうせやるなら美しく「僕は全然いいと思います」とかいいながら、かなり主観が混じってしまいましたが、要するに「客観的に見て、美しい方法で稼ごう」ということです。
稼ぐことをストーリーだと捉えると、その演出はよりキレイに仕上げた方がいいと思うんすよね。良いストーリーを書いたつもりなのに、他人にケチをつけられるのはなんかイヤじゃないですか。
発信しているとケチをつける人は一定数いますけど、防げるケチは防いだ方がいい、そういうイメージです。
以上が「インフルエンサーになろう」ムーブメントに対する僕の感想でしたm(_ _)m
Webマーケティングは楽しいという話Webマーケティングの美学について書きましたが、何にせよWebマーケティングの考え方や理論は楽しいものです。
最後にWebマーケティングの入門的な記事を貼っておきます。もし、Webマーケティングに興味があれば、ぜひ一緒に勉強しましょうm(_ _)m
>>Webマーケティングの基本と特徴をわかりやすく解説【超初心者向け】