【税務職員奮闘記②】税務大学校と心が折れかけた1日目

前回の記事:【税務職員奮闘記①】高卒の僕が税務職員になった理由

※このシリーズは税務署で5年間働いた僕が、税務職員として採用され、退職に至るまでのノンフィクション体験記です。

 

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前回までのあらすじ

氷犬は家庭環境がひどく、一刻も早く家出するために税務職員になり、税務大学校に行くことにした。

 

税務大学校という監獄学園(プリズンスクール)

税務大学校とは

税務大学校は、国家公務員として採用された税務職員に対して必要な研修を行う機関で、本校のほか、全国12か所に地方研修所を置いています。

(中略)

税務大学校では、高等学校あるいは大学を卒業した新規採用者を国民から信頼される税務職員に育てあげるとともに、現に税務の第一線で働いている職員に対しては、社会の変化に即応しうるよう、必要な研修を実施しています。

税務大学校とは、簡単にいうと「税務職員の研修施設」のことです。

 

税務署では税の法律的な知識が必要になるので、「普通に過ごしていたら法律の知識なんて身につかない!」ということでわざわざ国が研修をしてくれます。めちゃくちゃ親切。

採用された後、実務経験を何年か積んだ後、内部試験に合格した後など、様々なタイミングを見計らって研修を受けることになります。

 

ここからしばらくは高卒で採用された後に受ける、1年間の「普通科研修」についてのお話。

 

税務署の普通科研修って何?

前回の記事でも軽く触れましたが、高卒で採用されると1年間の「普通科研修」を受けることになります。

採用者の年齢は18~21歳。

学年でいうと4学年分の採用者が税務大学校に集まって、文字どおり寝食を共にします。

 

研修場所は東京と大阪の研修所。

僕は千葉県の船橋にある「税務大学校 東京研修所」(東京にあるとは言っていない)で研修を受けました。

 

研修の目的はこんな感じ。

社会人としての良識及び公務員としての自覚を身に付けさせるとともに、税務職員として必要な知識、技能等の基礎的事項を習得させる。

要するに「態度とか知識とか基本的なこと覚えてから税務署行けよ」ってことですね。

 

税務大学校の研修は全寮制で、門限は午後8時25分でした。

寮の部屋は畳6畳+フローリング2畳。

フローリングゾーンには学習机と椅子が2つずつ。

 

 

 

 

…2つずつ??

 

 

 

 

 

 

 

そう、なんと8畳のスペースに同期2人で共同生活です。

 

 

 

自由はおろかプライベートすらありません。

 

 

 

名札を受け取って付けた時に「ああ、これは囚人の首輪なのだ」と思った記憶があります。

 

 

 

まあ、それでも同期と1年間の研修なんて学校生活みたいなものです。

 

 

 

「同期と一緒に1年の研修なんて楽しそう!」

「1年間も給料もらいながら研修受けられるなんていいな~」

 

そう思ったそこのあなた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

考えが甘い!!!!

 

 

 

 

 

まあ、楽しそう&楽そうは、半分正解で半分間違いです。

ブラック企業勤めの人の話見てたら「あれ?税務大学校の研修楽じゃね?」と思ったことは否定しません。

 

詳しくはこれから説明したいと思います(^_^)/

 

 

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税務大学校の生活 ~監獄ライフ~

4月1日:税務大学校へ入校

4月1日、先輩職員に引率され、同期十数人と一緒に税務大学校へ向かいました。

僕はこの時点で「研修っていうぐらいだし楽勝だろ」とクソナメた態度で向かっていたのですが、程なくしてその考えは間違いだったことに気づきます。

 

 

午後3時。税務大学校に到着。

 

校内の教室に案内され、総務課の主任の説明を聞きます。

「はじめまして、この研修所で総務課主任をやってます〇〇です」

「とりあえず封筒配るから中の書類見て、必要事項を記載しておいてください」

言われたとおりに書類に目を通して、黙々と書きます。

 

4月1日:身だしなみチェック

一通り入校手続きを済ませたら、全国の研修生が講堂(というホール)に集められます。

北は北海道から、南は沖縄までの同期との初顔合わせです。

(近畿・関西・四国・九州の研修生は大阪の研修所にいたので会ったことがありません)

私語は許されていなかったので、ただ黙って次の指示を待ちます。

 

 

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~予備知識:税務大学校の教育官と教育官補佐の話~

税務大学校では、学校でいう先生に当たる教育官と、その教育官を補佐する教育官補佐(通称:カンポ)が研修生の面倒を見ます。

教育面については教育官が、生活面については教育官補佐(以下、カンポ)が中心となってアレコレ指導してきます。

年齢は教育官が40~45歳程度、カンポは20代後半くらいです。

 

教育官は優しかったり、厳しかったり人によっていろいろでしたが、カンポは「研修生を叱るために」配属されているので、めちゃくちゃ細かいことにも難癖つけて怒鳴ってきます。

これはカンポに怒られた時のエピソードです。

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さて、講堂に集められた研修生。

新社会人1年目で右も左もよくわからない僕らは、まず身だしなみをチェックされます。

 

 

 

カンポ「〇〇局のA」

A「はい」

 

 

 

カンポ「

 

 

 

 

声が小さい!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

部活かよ。。。

 

 

 

 

A「はい!!!」

 

 

 

カンポ「前髪ともみあげが長い。今日中に切ってくること。明日確認するから」

A「はい…」

カンポ「声が小さい!!!!

A「はい!!!」

※実話です。

 

 

男子研修生は髪の長さを、女子研修生は髪の色を中心に指摘されていましたね。

4月1日の午後に集められ、その日の内に髪を切ってこいとか染めてこいとか「猶予期間短すぎてウケる」状態なんですが、カンポに言われたことは絶対なので皆渋々対応しておりました。

もちろん、僕も髪が長い人なので、土地勘のない中、近くの1,000円カットで切ることに。

 

 

ちなみに、寮の門限は午後8時25分ですが、午後5時に仕事が終わってからは約3時間半。

その間に夕食を食べ、髪を切り、風呂に入る必要があります。

 

 

 

 

 

時間無さすぎてウケる。

 

 

 

 

4月1日:8時半以降は一切の外出禁止

身だしなみチェックで髪を切るよう指示を受け、その日中に髪を切り、ドタバタした1日が終わりました。

門限は午後8時25分ですが、それ以降は一切の外出が禁止です。

 

なお、8時半以降は自分の部屋(注:2人1部屋)から出ることも許されません。

8時半以降は「静粛時間」といいまして、自習の時間として使うように言われていました。

昼間の講義の復習や、簿記の課題、民法のレポートを書く時間です。

 

まあ、僕は勉強が嫌いなわけではないので、割と黙ってやってましたね。

今思えば「残業では?」という感じもしなくもないですが…。

 

 

 

さすがに4月1日は研修所に入ったばかりなので、静粛時間は荷解きの時間となりました。

同部屋の同期は当時18歳の僕と同い年で、関東信越局の採用者。それなりにいいやつでした。

今でも交流があったりなかったり。

 

4月1日:バタバタした1日の終わり。就寝時間

途中端折った部分もあるのですが、研修所に行ってからは教育官補佐(カンポ)に怒鳴られっぱなしでした。

「そんな怒鳴る必要ある?」みたいなこともいちいち怒鳴ってくるので、新社会人の僕には辛いものがありましたね。

実家を出て「やっと開放されたー」と思った矢先に怒鳴られるのは想定外。

 

その日の夜、当時付き合っていた彼女に半泣きで電話をしました笑

辛かった高校時代を支えてくれた彼女と遠距離になるのは辛かったし、「こんな泣き言言って申し訳ないなぁ…」という気分で仕方がなかったです。

 

 

 

「いやー、本当に辛いな…。この先やっていけるかな…」

 

 

 

僕は研修初日にしてつい弱気になってしまったのでした。

 

 

 

 

<次回に続く>

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